Storyboard /イラストや文字を用いて、ユーザー体験をストーリーとして視覚化する

ANKR DESIGN

[いつやるか] ペルソナ決定後
[用意するもの] 付箋、ペン
[注意点] 自分の視点ではなくペルソナ視点で作成する

ストーリーボードは、サービスやプロダクトを通してユーザーがどのような体験をするのかを、絵コンテのようなストーリーとして描くものです。プロダクトに対してユーザーが感じる価値を視覚化するために必要なツールのひとつです。特にアプリケーションやウェブサイトの制作においては個々の機能や画面に固執してしまいがちですが、せっかく制作したところでその機能や画面がユーザーにとって不要だったり、ユーザーの問題を解決できなかったりすることもあるでしょう。そのようなことを発生させないためにも、具体的な仕様に落とし込む前にストーリーボードでコンセプトや価値をチームメンバーと共有し、理想のユーザー体験をもとに仕様化することができるようになります。

ビジュアル化することで百聞は一見にしかず。「実際にこんなシーンが起こりうるか?」「本当にユーザーにとって価値があるプロダクトになるのか?」を再考するきっかけにもなり、目標とするユーザー体験の完成度を高められます。また、ユーザーを中心として描かれたストーリーボードを目の前にするとユーザーに共感しやすくなります。ユーザーの世界観に向き合うことで今まで見えてこなかった世界が見えてくるでしょう。チームメンバーや上司にプロダクトを説明する際も、長々と説明せずにストーリーボードを見せることで世界観を共有するとスムーズかもしれません。

もともとストーリーボードの表現技法は映画製作に由来しています。ウォルト・ディズニー・スタジオでは1920年代からフレームの制作にイラストを使用していて、ストーリーボードが普及するきっかけともなりました。ストーリーは基本的に「キャラクター」「シーン」「プロット(要約)」の要素を含み、ストーリーボードは映画を実際に撮影する前段階として、映画の世界観を共有・検討するために役立つ方法として使われているものなのです。

実施方法
1.
ストーリー上の最初のコマから描き始めましょう。ユーザーにとって何が問題・不便なのでしょう?

2.
2つ目は最後のコマです。1で描いたユーザーにとっての問題・不便が解決し、最高の体験をしたユーザーはどのように喜んでいて何を言っていますか?結果が伝わるように描いてみましょう。

3.
最初と最後のコマが描けたら、間のコマを描きましょう。最初と最後のコマがつながるように、最初のコマの問題をどのようなソリューションを用いて最後のコマの解決に導けるのかを意識すると良いでしょう。

注意点
ストーリーは長すぎても短すぎても作成しづらく、かつ伝わりづらくなります。おすすめは起承転結を簡易に想定できる程度、3−4コマに収めることです。ひとつのコマにつき1枚の付箋に描くと貼り替えたり、描き換えたりすることが簡単です。注意点として、絵の上手下手は関係ありません。ワークショップでストーリーボードを描いてもらう際によく「絵描けないからできない」というご意見をいただきますが、棒人間でも、四角と丸を組み合わせたパーツだけで描くのでも良いのです。意識してほしいのは、ユーザーがどのようなシーンでそのプロダクトを必要とし、使用し、どのような価値を提供できるのかを自分以外の人に伝えることです。ディティールを組み込みすぎないこと、ユーザーが実生活で起こるであろう事実に基づくストーリーにすることを意識してください。

また、ソリューションにあたる間のコマを描く際に気をつけてほしい点は、機能を書き込まないことです。機能を書き込むと次のステップでその機能ありきで考えてしまいがちになったり、もともとの問題を解決できずに進んだりしてしまいます。

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